あたまーくびーかたーうでーゆび

旅の記録、レビュウ、頭のなか、文字に残します。

そうだ大学生だ。インドへゆこう。少しとんで7日目

 

 

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2017.5.24
ハリドワール⑵

 

ひとりだけ早く移動したいという思いに駆られて7時の目覚ましで起きる、が、友人のひとりはやはりまだ体調が悪そうで、もうひとりも、ゆっくりしようよ、という雰囲気。気の小さいやつみたいで嫌だけど、わたしはイライラしながら仕方なくもう一度眠りにつく。

 

複数人の旅は誰かが率先して何か行動を決めていかないとだらりだらりとした旅になる。かといって、その誰かにわたしがなるとすると他人のことまで決めなければならないというのがストレスに感じて堪らない。

 

次に目を覚ますと10時を回っていた。

 

インドにいるのにスマホばかり見ている自分への罪悪感や、制作が出来ていないこと、移動したいのにできないこと、いろいろと自身に取り巻くストレスを払うようにブンッと上半身を起こしてとりあえず外にでる準備をする。

 

昨夜はオンライン列車チケット予約格闘の末に完敗したため、今朝はもう一度ハリドワール駅に向かい、ダラムシャーラへの経由地パタンコート行きではなくニューデリー行きの列車のチケットを取りに行く。

 

もうそろそろ慣れてきたが、今日もまたインド人からなめるように見続けられる。

 

列に並ぶと前のおじさんから紙は持ってるか、と聞かれる。実際に聞かれた訳ではない。なにしろおじさんはヒンドゥー語しか話せないようだし。しかし、なんとなく理解し、持ってないと答える。日本語で。するとおじさんが向こうから取ってこい、と言うから行ってみると確かに申し込み用紙があった。

 

それを持ってもう一度列に入るとおじさんがペンを貸してくれて、どこをどう記入していくか教えてくれる。しかし、実はわたしは既に昨日の経験からそれを学んでいて、だからといっておじさんの親切を断るのも何だったから知らないふりをして頷きながらそのヒンドゥー語の説明を聞いた。

 

おじさんはわたしが書き込んでいる間ずっと見守ってくれていたが、

 

なんと!わたしの携帯電話の番号を自分の携帯に打ち込んでるではないか。

しかもちょっと隠し気味に。

 

この件で完全におじさんへの信頼は消え、そのあとは話しかけられないようにずっと友人と日本語で途切れなく話をした。

 

その間、3回ほど話しかけられたが何しろヒンドゥー語は本当に理解できないため、わかんねーよ、という動作をとる。するとおじさんは、わたしの持っていた余分の申し込み用紙を一枚とって恐らく自分の電話番号を書き込み始め、ずいぶん時間差をおいたあとに何か言ってその紙を渡してきた。分からなくなったら電話しろ、とかそういうことだと思うが、なにか分からなくなってもおじさんの言いたいことも分からない。

 

優しさだったのなら、ありがとう、だけど受け取れないよ、おじさん。とりあえず紙だけは貰っておく。

 

インド人は個々のパーソナルスペースが超絶狭く、超絶近い。それを一番感じるのが列になるときである。しかも、列が目的の場所、つまり前にいけば行くほど近く密集しだす。しかも密集すると、列が乱れて、順番争いのケンカが起きる。

 

そんなわけで、自分の列でもそれが起きてなかなか進まなくなってきたため、しぶしぶ横の列の一番後ろに並び直す。それでも、こちらの方が進みは順調で遂に順番が回ってくる。

 

今日か明日にデリーに行きたい旨を伝える。しかし、どちらも既に満員だということだった。他の方法ならバスになり、5,6時間で行けるとのことだった。随時出ているから予約はいらないそうだ。友人のトイレ問題だけが心配ではあるが、これ以上ここにはいられないため、明日、バスで行くこととする。

 

帰りにサモサをひとつ買って、昨日満席で入れなかったレストランに入る。

 

ハエが集っていて気持ち悪かったのと、注文した麺がないと言われてショックだったけど、変わりに頼んだタリは90ルピーと安値でしかもおいしかった。友人のビリヤニを貰っていたから全部は食べれず、チャパティは病中の友人に持ち帰ることとする。

 

お水を一本買う。

ホテルを通り過ぎちょっと冒険がてら奥まで歩くが特に何もなく戻ってくる。

チャパティの他にクッキーも買っていく。

 

日本にいるときは何でもかんでもパッキングしてあることに怒りさえ覚えていたのに、インドにきて安全な食べ物にみえるのがパッキングされているものばかりなのは、悔しい。

 

人間も同様。半裸や汚い布切れのおっさんよりもスーツにパッキングされてるおじさんの方が少しは信用できてしまう。

 

今日は昨日に比べて暑い。最近のこの時間なら昼寝中であるのに外を出歩いているから、尚更暑さを感じる。

 

ホテルに戻り書きかけの日記を書いている途中で眠気に襲われ眠ってしまう。まさに食っちゃ寝生活。

 

19時をすぎて目覚める。

 

大してお腹も空いていなかったし、夜になると込み合っているヨーグルト屋にでも行こうかと外に出る。

 

行ってみて、注文するとお兄さんが壺に入れてくれる。思った以上にサラサラしていて、これはどうもヨーグルトではないようだ。ラッシーかと思って飲んでみると、甘いホットミルクだった。

 

残念な気もしたし、ヨーグルトだと思ったのは酸味のある香りがしたからであって、それが牛乳だというから心配にもなったけど、久しぶりの牛乳は沁みるものがあった。

 

ちなみにインド人は食べ歩きをしない。みんな買ったお店の中か前かで食べているか、家に持ち帰るか、という選択肢だ。それにしては道端のゴミは異常であるが。

 

牛乳屋さんからでると赤ちゃんを抱いた女性のもの乞いに会う。お金ではなく、ミルクを欲しがっていたし、なによりわたしは赤ちゃんに弱いから、一杯のミルクを買う。

 

親子は何も言わずにミルクの袋を持って逃げるようにそこを後にした。

 

一瞬、お礼も言わないのか、と思った自分がいたが、その後なぜ自分はお礼を望んでいたのか、そして彼女のその背景について考えるとわたしの無知さ不純さの方が嫌悪を感じさせる。

 

そのあとぐるぐると一本道をいったり来たりして、おいしそうなドーサをみつける。ひとつが結構な大きさだし、そこまで空腹でもないから二人でひとつ頼む。

 

食べる。

うまい!

 

ドーサはジャガイモで作られた生地を薄く伸ばしてパリパリにし、さらにその中にスパイシーなジャガイモのサラダをサンドしているものである。それをゴボウサラダっぽい味の良く分からないソースにつけたり、スパイシーだけど紅茶の香りのするスープに浸したりして食べる。

 

インドで2回目のドーサだった。

 

ホテルに帰る前に昨日の親子のお店に寄ってクッキーと飲み物を買う。

 

ホテルの部屋に着いたときは既に21時を回っていた。

 

そこからまたスマホの時間になり、シャワーを浴びる。例えここが40度の灼熱の国であっても温かいシャワーには毎度感動する。

 

友人がシャワーを終えたあとは、昨日はサボってしまった洗濯をして、部屋にロープを張り乾かす。

 

今は既に1:32と遅い時間だが、明日は7時頃には起きて、8時にはデリーに向かうバスを探しに行きたいと思っている。が、実際にどうなるかは分からない。病中の友人がもう一泊したいと言うのならもちろん良いがわたしは罪悪感を抱きつつもひとりでデリーに向かうと思う。

 

05/2017